ハチミツとクローバーについて
作者:羽海野チカ
巻数:全10巻
あらすじなど
ハチミツとクローバーは美大に通う若者達の青春がテーマの漫画です。美大という普通の人には馴染みが少ない学園生活の中で、天才とそうでないもの、それぞれの将来に対する葛藤などが描かれています。
物語の主人公は美大に入りはしたが、天性的な美術の才能があるわけではありませんでした。しかし、その主人公の人柄や行動力から、ヒロインの女性をはじめとする天才と呼ばれる人たちや天才とまでは行かなくても物事にたけている優秀な人たちの中に身を置く事になっています。
そして、この主人公は美術が根本的には凄く大好きなので、だからこそその天才と自分の差について気づきますし、そのなかでどう割り切り自分は自分という道を選択するかというのは非常に難しいと思います。
感想
この漫画は他の漫画とは違う点が、まずハッピーエンドかといわれるとそうではないという点です。しかしバッドエンドか言われるとそうでもないです。なので読み手の考え方や価値観、環境によってこの作品から感じるものは違うと思いますし、学べる事も変わってくると思います。
そして、この漫画を読んで私が感じた事は嫉妬というのは、結局は何も生み出さずにその他を駄目にしてしまうということと、自分の可能性を信じないのは良くないですが、自分の可能性を信じすぎるのも空回りになる可能性があるという点です。
例えば、美大の中の話でなくても、身の回りに尊敬できる先輩や、もの凄い成功をおさめている人というのは現れてくると思います。そうしたなかで、どうしたらその人たちのようになれるだろうかと考える事は悪い事ではないと思います。
しかし、どうしたらその人たちと関係性を持ち自分のプラスに、双方のプラスにできるかという考え方も有りなのではないかなと思います。
ハチミツとクローバーの主人公もその人たちのグループに入り、必要とされているのは人を惹き付ける何かがあるからだと思い、だからといって天才になろうとせず自分の道を見つけたのが凄く、そういった生き方もあるのだなと学びました。