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女性天皇の凛とした生き様を描いた「天上の虹」の感想やあらすじ

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歴史系の漫画って読むだけで勉強になったりするのでいいですよね。

 

今回はそんな歴史系少女マンガの一つである「天上の虹」についてレビューしたいと思います。

 

天上の虹について

作者は里中満智子氏で連載自体は1983年に講談社の月刊誌で始まり、最終巻は2015年の3月に発行と30年間に渡って描き続けられた里中満智子氏のライフワークでもあり大作です。

 

単行本としては23巻まであり文庫本としては11巻迄発行されています。

 

あらすじと見どころ

日本の第41代の女性天皇である持統天皇が、中大兄皇子と蘇我遠智の娘である鵜野讃良皇女として生まれ、後に叔父である大海人皇子に嫁ぎ父と対立することになり「壬申の乱」起こすなど波乱に満ちた人生を送りながら、女性としての幸せよりも天皇という立場と使命を貫いた物語です。

 

登場人物の中には「あかねさす紫行き標野行き野森は見ずや君が袖振る」という歌を読んだ歌人としても名高い額田王や、悲劇の皇子として知られている大津皇子なども現れます。鵜野讃良皇女は、父である中大兄皇子が主となり起こしたクーデターの年、645年に誕生します。

 

世の中は翌年に「大化の改新」を迎えることになります。その後は父との不和や叔父との結婚、壬申の乱など様々な歴史の渦に飲み込まれながらも、苦境に耐え自立心を鍛えて一人の女性としてよりも、乱世を生き抜くリーダーとして成長していく姿は凛としていて輝きに満ち溢れており、この漫画の見どころとなっています。

 

当時は一夫多妻制でしたので、夫の天武天皇には何人もの妻がいました。

 

夫と妻の一人でもある額田王やその他の皇女達との関係に嫉妬し苦しみながらも、夫である天武天皇(大海人皇子)とは同志でもあり夫との絆の強さについては、他の妻たちには負けないと言い聞かせて生きていく姿には共感させられるものがあり、その鵜野讃良の直向きさには泣けてきます。

 

苦難を乗り越えて夫の死後690年からは天皇として即位し政務に関わっていきます。

 

この漫画は、いつか大河ドラマのような形でドラマ化されるときっと多くの人を感動させることが出来ると思っています。主人公の持統天皇には天海祐希、中大兄皇子には草刈正雄、大海人皇子に東出昌太、額田王には仲間由紀恵、大津皇子には櫻井翔の配役で、いつか実現してほしいと思っています。

 

興味深く読める歴史漫画なので、歴史が苦手な人にもお薦めしたい作品です。

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