今回は大正ロマンの王道 読めば元気のでる「はいからさんが通る」をレビューしたいと思います。
はいからさんが通るについて
作者:大和和紀
巻数:全8巻
簡単なあらすじ
この作品は 大正時代の東京を舞台に女学生の紅緒を中心としたドタバタラブコメディーです。
江戸時代のような封建時代のいいなづけ制度に反発する紅緒は女性としての自立に突き進み、そして結局いいなづけでもある忍との純愛を成就させます。
女学生だった紅緒は大恋愛を夢見る普通の成績の悪い女学生。親友は才色兼備、お嫁さん候補ナンバーワンの環です。そんな紅緒に舞い込んだ縁談は大日本帝国軍人(なのにロシア人ハーフ)の忍さん。環さんの初恋の人でもあります。
この生まれたときから決まっていた縁談に反発した紅緒は隣の蘭丸と駆け落ち。そのあと縁談先に嫁入り修行に出たり舅とけんかしながらいつしか忍さんにひかれていくという少女漫画の王道です。
が、紅緒自体がお酒大好きの酒乱だったり、環も酒乱だったりほぼほぼギャグマンガのように笑わせてくれます。
しかしながら激動時代の大正時代の日本、忍は中国大陸に出征し、帰らぬ人となってしまいます。正直、何度なくか分かりません。
そんな中、紅緒は男らしく逞しく成長し生きていきます。当時はやりの女性雑誌記者となりその中で 博多にも行き、馬賊に会いに中国大陸にも行ってしまいます。そして新しい道を見つけ新しい伴侶と共に新しい人生を手に入れようとするのです。結婚式の日の朝、あの関東大震災が起こります。その後どうなるのか、楽しみにしてください。
そして見どころはもう一つ。良妻賢母、才色兼備のだいひょうである環はそんな日本女性としての立場に反抗し彼女こそ雄々しく自分の運命を切り開いていくのです。紅緒と環は最高にかっこいい大正の女性です。
壮大なスペクタクルロマンです。
この作品ラブコメディーとしましたが、なにせスケールが大きいのです。紅緒は途中で東京を飛び出し博多から当時満州だった中国大陸に行ってしまいます。そしてクライマックスは関東大震災。大正の女性たちの力強さを感じさせてくれます。
今と違って大正時代は得てして不便かと思いきや紅緒はその行動力で喝破していくのです。ちなみにところどころ文化は1970年代かと思われます。(ゴジラとか三波春夫とか)
そんなギャグ満載ですが、ところどころにラジオ初放送とか当時の時事ネタがあり、ちょっと得した気分になりますよ。
こんなひとにおすすめ
疲れちゃったなぁ、毎日退屈だなってときにどうぞ!