誰しも学生時代って、自分のポジション取りの、新入生の四月って大事だったりしますよね?特に女子って奴は。主人公の三毛野いさりちゃんもそれを計算して、良いポジションに居る女の子なわけです。
言ってしまえば八方美人?そんな、いさりちゃんと二人の星上君!という男の子が登場する三角関係の物語です。
これって私の中ではラブコメディに入るので、そんなニュアンスで捉えて下されば、と思います。
では、アサダニッキ先生の「星上君はどうかしている」に行ってみましょ~!とノリ良く始めようかと思います。
星上くんはどうかしている
作者:アサダニッキ
巻数:全5巻
あらすじ
まず主人公は八方美人な女の子、いさりちゃんなのではありますが、決してあざといタイプではないんです。
目立つグループに居ながらも、悪口が始まれば自然と話の流れを変えたり、本人曰く、誰にも恨まれない為に自分の為にやっている事だ、と言うのですが、彼女のそういう根っこの部分の良い人さは見ている人は見ていてくれているもので、彼女の性格で曲げられなかった本音をポロっと出した事で築き上げた地位から省かれてしまった時にも、彼女って孤立はしないんです。
そして、ナイスキャラで、強いな~、好きだな、いさりちゃん!と思ってしまいます。
そして、そんな主人公と絡むのが星上兄弟といい、望君と求君という双子なのですが、いさりちゃんと同じクラスの兄、望君は「ダメ上」と呼ばれ弟の求君の方は「星上く~ん!」と人気があるわけです。
何故にそう違いがあるのかと言うと、星上兄弟は小さい時に両親が離婚をし、高校に入るまでは別々に暮らしていたわけです。
だから田舎育ちで野暮ったい兄かと思えば…実はそこに裏があって、弟の本性がどんどん明らかになっていくわけです。
ダメ上君にとっての最初の友達が三毛野さんであり、そして、最初は三毛野さんを危ぶませていた弟、求君の方も…と、話の展開は星上兄弟と三毛野さんの三角関係となっていくのです。
見どころは?
まず、読めば読むほど、いさりちゃんが実際に存在してほしいっ!て位に本当に友達として欲しくなってしまいます!そして、いじめっこポジションの女の子も、実は可愛げのあるぶきっちょな子なんです。
だんだん、そういう本音同士の二人の場面もやってきて、そこも面白いんです。二人ともナイスキャラ!で、いじめっこポジションって悪役なはずなのですが、魅力的ある?愉快な悪役と言ったら良いのでしょうか、私は悪役・吾妻ちゃんの事も嫌いになれず、むしろ(この子も好き!)と感じてしまった位です。
もちろん星上兄弟、求君の本性を知った、いさりちゃんと求君の場面だったりも面白くて、それに加え、王子様の仮面が剥がれていく求君が可愛いかったりもして、キュンとします。
だんだんとダメ上望君が男らしくなっていく所もまたギャップに心がやられてしまうというか、三角関係がハッキリとしてきて読み手にとってはキュンが増します!
いさりちゃんにとっての八方美人の始まり、というか心の奥に居座る人物が良い展開で転校生としてやってきたりもして、ここで訳あり転校生が!?と、見てて飽きないんです!
そして、物語の中に、心をスーッと、わだかまりを溶かす見せ場も幾つかあって、そんな奥深さが垣間見えるのもまた素敵なストーリーだなって思うので見どころです。
こんな人にオススメ
私もなのですが、王道のラブストーリーってあまり得意では無かったりすので、そんな方にも読みやすいかと思います。
それに、このマンガはラブストーリーではあっても読んでてしんどくなる事がないというか、楽しく読めるラブコメディなので、男性でも読みやすいのでは?と思います。
なので、普段は少年マンガの方が好き!なんて人も、たまには少女マンガを読みたいなってなったなら、この「星上くんはどうかしている」はオススメ出来ると思います。