うさぎドロップについて
作者:宇仁田ゆみ
巻数:全9巻
あらすじと見どころ
うさぎドロップは、まだ子供なのに身寄りをなくした主人公の女の子が、遠い親戚に預かり育ててもらうというストーリーで、そんな二人の不思議な同居生活と成長が舞台に展開されていく恋愛漫画です。
この漫画の珍しい点は、時系列というものがしっかりとしていて、子供の頃の思い出と大人になった頃の考えかたなどのリンクを感じながら読むことが出来るという点です。
よくある恋愛漫画の同年代同士の恋愛とは違った面白さがあります。
そしてこの漫画の見所は、愛情という物について考えさせられる点です。主人公は身寄りを無くし遠い親戚に育てられるのですが、この子育てということが将来的に恋愛感情に発展していくこの漫画のストーリーから、愛情というものの根本を考えさせられます。
子育てにおいても恋愛においても相手を思いやり、相手のために何かしてあげたいという気持ちや行動は子育ても恋愛の根本的には同じで、多くの親が子育ての経験が無いのにしっかりと子育てをできるのはこういった恋愛からの相手を思い合って行動するという経験があるのだろうなと思いました。
そしてそれ以上に、女性の母性というものについても考えさせられる作品です。
主人公が小学生や中学生の頃から、育て親である親戚に対して母性本能から来ているような振る舞いがあり、それが成長して大人になると恋愛という感情を踏まえた上での母性本能に発展したというようなイメージを受けました。
なので女性の母性本能とは凄く小さな頃からあり、この母性本能というのは恋愛面以外でも出る感情なのだなと知りました。なのでこの漫画を読んで思ったのは、愛情というものはそのお互いの関係が恋愛関係でも友人関係でもはたまた親子関係でも、その根本にもっているものは共通しているものでだからこそ恋愛をすることでその他の面での成長に繋がるのだろうなと感じ、恋愛をして相手を思いやるということがいかに素晴らしことかを再確認させられました。