少女向け、女性向けの漫画は、すらっとしたスタイルに小さい顔の女の子、が主人公のものばかり……。そりゃ恋愛も何もうまくいってしかるべきだ、と思わなくもないです。
そんな中、ぽちゃこいはぽっちゃり女子が主人公。どんなストーリーが描かれるのか、レビューしてみたいと思います。
ぽちゃこいについて
作者:ムラタコウジ
簡単なあらすじ
主人公はお顔は可愛らしいものの、なかなかのぽっちゃり体型。でも愛嬌があって可愛く、仕事も恋愛も頑張っている様子が描かれています。
そんな中、ぽっちゃり女子にとってはなににつけてもついて回る、ダイエットに成功したい……という思い。そんな理想を抱き、ダイエットに励みつつ、誘われるとついついのってしまうシーンや、また周囲からのデブキャラ扱いについ合わせてしまうシーンなどもあり、こういうシチュエーションあるだろうなと感じられるシュールな漫画でもあります。
片思い(?)のお相手の爽やかイケメン同僚はそんな主人公に対して優しく、キュンキュンします。
読んでいると、飯テロに襲われてしまうような食事シーンが結構あります。しかし、主人公が頑張ってスポーツに励むシーンなどもあり、飯テロに一緒に堪えながらといった感じで、共感しながら読み進めることができます。
また、イケメン男性がなぜか主人公を気に入っていじるシーンもあり、ひょっとしてぽっちゃり好きの男性って多いのかも……?なんてほのかに思わせてくれるところがあります。そういう点では、一般的な漫画とは少し違う観点で描かれていると思います。
だからと言って、いくらでも太ればいいというお話ではなく、ぽっちゃり可愛い女性が、恋して、頑張っている様子のなんともいえない可愛らしさ、応援したくなるようないじらしさが魅力の漫画だと思います。
他の決定的なコンプレックスとは違い、肥満に関しては(病的なものはもちろん除いてですが)ある程度努力で解消できるコンプレックスですので、漫画全体も明るい雰囲気で描かれています。
そして、すらっとしたキラキラ女子のライバルも頑張って体型を保っているところも描かれており、女性の水面下の頑張りに本当に共感でき、あるある!と思いながら楽しく読める漫画です。
キラキラ女子ばかりの漫画も楽しいですが、みんな努力しているんだなと感じたり、シュールな面も感じながらライトに読めるところが好きで、読み返してしまう作品です。