中でも人魚姫のお話しはとても好きでした。でも、おとぎ話しのラストは、とても哀しいもので、読んでもらった後には泣いてしまった事を覚えています。
そんな人魚姫ですが、実は現代の人魚姫のラストは、決して哀しくはないんです。幸せになった人魚姫のお話しのレビューをしたいと思います。
パールガーデンについて
作者:萩岩 睦美
巻数:全2巻
あらすじ
14歳になった人魚のピアは、ある日祖母から衝撃の事実を告げられる。実はピアの父親は人間で、母親とは大恋愛の末に結ばれたのだと。ピアはデンマークにいる父親に会いたいと思い始めました。
そんなある日、ピアの前に一人の男性が現れました。
グリーンというその男性は海に落ち、ピアが助けるのですが、ピアはグリーンこそが自分の王子様だと思うのです。ですが、グリーンはピアが思っているような思っているような王子様ではなかったのです。
彼が狙うのは、ピアの祖母が残した宝の地図でした。
感想
とても優しくて可愛いおとぎ話しです。主人公のピアは、とにかく可愛くて純粋な女の子です。そんなピアを騙すグリーンは、最低な男だと思いました。
でも、次第にグリーンもピアの純粋さに惹かれていくんです。彼女を騙せなくなってしまうんです。途中で仲間に入るスリの少年マルコと、次第に本当の家族のようになっていくのですが、途中でピアはグリーンと離ればなれになってしまうんです。
きっと、離れて初めてピアはグリーンの事が本当に好きなんだと分かったのではないでしょうか。そして、恋を知った事で彼女は大人の姿になったのかもしれません。
グリーンを助け出すピアは、誰にも気づかれないようにそっと自分の鱗を剥がすのです。ただ、グリーンとマルコと楽しく過ごしたいという一心で。
なんて、健気なんでしょう。そして、グリーンはどれだけ辛かったのでしょう。何も知らずにピアの鱗をお金に変えたグリーン。
ピアの鱗だと知った時に、彼はどれだけ自分がピアの事を知らなかったのか、どれだけ大切な存在なのか知ったのだと思います。
物語りは、ハッピーエンドに終わります。
ピアの幸せそうな笑顔を見て、グリーンが幸せそうな表情をする姿に、やっぱり彼は王子様なんだと思いました。
優しくなりたい人におすすめ
日頃のストレスからイライラしているという人には、ぜひおすすめしたい漫画です。
ピアの純粋な気持ちは、周囲の人を変えてしまう、まるで魔法のようです。
ピアの笑顔を見ているだけで、日頃のイライラが嘘のように消えてしまいます。