今回は少女漫画なのに関西弁炸裂、コメディなのにキュンキュンしちゃうラブ★コンをレビューしたいと思います。
ラブ☆コンについて
作者:中原アヤ
巻数:全17巻
簡単なあらすじ
この作品の舞台は関西の高校です。主人公の身長172センチの女の子小泉リサは、身長156センチの男の子大谷敦士と入学当初からなにかとケンカばかりしています。
二人は学級委員をしているのですがクラス内ではその身長差からオール阪神巨人と呼ばれお笑い芸人のような扱いをされています。「チビ」「巨女」と罵りあったり、どっちが先に彼氏彼女ができるか勝負してみたりとしょっちゅう衝突していたふたりですがそんなことを繰り返しているうちにリサは大谷のことが好きになってしまいます。
でもこの身長差で彼氏彼女になんてなれるのかと日々悩み、大谷を振り向かせるために奮闘していく学園ラブコメディです。
リサのあきらめない姿勢と思わず笑ってしまうセリフの掛け合いが見どころ!
このお話、セリフはすべてコテコテの関西弁です。
関西人らしく登場人物みんなとてもよくしゃべります。そしてそのセリフ回しはどのシーンも笑わずにはいられないくらいおもしろいです。
うっかり立ち読みなんかしてしまうと噴き出してしまい恥ずかしい思いをします。私は実際しました。関西弁は読みにくそうと感じる方もいるかもしれませんがなぜかすっと読めてしまえます。ほぼ全員が関西弁なのとセリフのテンポがとてもいいからだと思います。
関西の人って日常会話からこんなにおもしろいのかと感動してしまいます。とにかく登場人物のセリフ回しは必見です。
次にこの漫画の核である“コンプレックス”ですがまずこの作品のタイトルはラブリーコンプレックスの略でラブ★コンです。
主人公が抱えるコンプレックスとはずばり身長です。さらに正確に言うと身長差です。
リサはそれまで自分の身長のことをまったく気にしたことなどなかったのですが身長156センチの男の子に恋をしたとなると話は別です。大問題です。
気にしないわけはないんだけれど大谷のことを好きな気持ちに向き合ってふられても何度も気持ちを伝えるリサの姿は読んでるこちら側にもなんか私も頑張ってみようという勇気を与えてくれます。
そしてリサの思いが届く瞬間、このシーンはもうキュンキュンが止まりません。この漫画で生まれた言葉で“キュン死に”というのがあるのですがまさしくキュン死にです。基本コメディチックな作風なので余計にこの少女漫画らしいシーンというのがグッときます。たまりません。
二人が付き合いだしてからはこのキュン死にシーンも倍増なのでとっても楽しめます。思いが届くって素敵だなと心から思えます。
■こんな人におすすめ
ズバリ恋愛にコンプレックスがある人、それを明るく笑い飛ばしたい人にはおすすめです。
とにかく主人公は明るいです。そんなにくよくよ悩みません。悩みすぎたり考えすぎたり、なかなか行動に移せない人はこの漫画を見るときっと感じるものがあるのではないかと思います。
頑張れば人の気持ちを変えられることがあるということを主人公のリサは自分の頑張りから学びます。それは片思いの相手大谷だけでなく交際を反対していたリサのじいちゃんであったり、自分らしくあることをあきらめそうになった後輩の子だったり物語の各所に登場するたくさんの人物にリサの頑張りは影響していると思います。
それとドロドロした少女漫画が苦手な人にもオススメです。こんなに笑える少女漫画はそうないと思います。
コメディと恋愛の要素がちょうどよく合わさった軽快で爽快な漫画だと思います。恋愛にコンプレックスがある方、ぜひラブ★コンを読んで勇気をもらってそしてキュン死にしてください。