秘密ってどきどきしますよね。そんなある「秘密」を抱える「さあ秘密をはじめよう」をレビューします。
さあ秘密をはじめよう
作者:一井かずみ
巻数:全7巻
あらすじ
社内恋愛が禁止とされている会社へと転職をしたばかりのヒロイン「水浦真衣(みずうらまい)」。
厳しく禁じられている会社の規則、そんなある日、社内のエースとして名をはせているエリート社員「加藤知哉(かとうともや)」から突然告白されることになる。
社内恋愛はバレてしまうと男性社員は転勤、女性社員は謹慎処分という、実質的な会社からの退職勧告が待っている。
この会社に転職するまで何社も面接を受け、苦労してきた真衣にとって加藤との社内恋愛はとても大きなリスクを伴うが、加藤のその真っすぐで誠実な想いに心動かされ「お試し」の恋を始めることになるのであったー。
「さあ 秘密をはじめよう」の見どころ
この漫画の面白いところとして会社が社内恋愛を禁止している「抑圧」のようなものがあります。ヒロインを自己投影してみると加藤と会いたくても会えない、近くにいたくてもいられないもどかしさ、といった恋愛における距離感を感じることができます。
真衣が「お試し」で付き合うことになる加藤は社内のエース。その肩書や高飛車な態度から社内では悪評が付きまといます。しかし付き合ってみて分かっていく彼の本当の姿。
社内での悪評とは全く別物の本当の加藤の気持ち。不器用だけど真っすぐに、誰かを庇いながらも必死に努力を続けているそんな彼にヒロインの真衣は徐々に心惹かれていきます。
社内恋愛がバレないようにと二人はひた隠しにして付き合っていくのですが、ハラハラドキドキする展開も多数待っています。二人が社会人という点も少女漫画では珍しい設定でもあり、二人でいる時間でも仕事の電話が入ったりと、大人な雰囲気を持った恋愛漫画として描かれています。
こんな人に読んでほしい
今現在社会人として奮闘しているという女性の方に是非ともおすすめできる漫画となっています。社会の荒波にもまれながらも必死にお互いを求め続ける二人に共感できるという方も多いのではないでしょうか。