皆さんは禁じられた恋をしたことはありますか?親同士の確執がある、上司と部下の不倫等々…。数々の禁じられた恋愛はありますが、『学園恋愛者!』は一味違った「禁断の恋」を私たちに提供してくれます。今回はそんな『学園恋愛者!』をレビューしたいと思います。
学園恋愛者!について
作者:栗原まもる
巻数:全5巻
簡単なあらすじ
主人公のミサトはクララ女子学園に通う女子高生です。クララ女子学園には「恋愛禁止」という校則があり、もし彼氏の存在がバレたら罰として閉鎖された寮へ強制送還されてしまうという噂があります。
そんな中、ミサトはバイト先で他校の男子、八木と恋人同士になってしまいます。二人は学園にバレないよう、映画館に行っても暗い館内で待ち合わせをしたり、バイト中にこっそり話したりと密会を重ねますが、侘しさが募るばかり…。
とうとう二人は遠出をすることで人の目を避けラブホに入ろうとしますが、その直前に手錠が嵌められ、ミサトは何者かに連れ去れてしまいます。連れていかれた先にあるのは、あの噂の寮でした…。
秀逸なギャグとこじらせ系恋愛が見どころ!
この作品の面白いところは、作者の栗原まもる先生の画力で可能になった顔芸と、シュールな展開とギャグです。顔芸では特にミサトの表情が180度変わります。
八木とバイト先から帰る時、ただの友達を演じる虚しさを表現するためにゴルゴ13の横顔がパロディとして描かれます。また、クララ学園の恋愛禁止校則を説明するくだりでは、ミサトの顔がホラーマンガの化け物のように描かれ、状況と似つかないシュールなギャグに思わず笑いがこぼれます。
またシュールな展開もいくつかあり、なぜかミサトは学園でお芝居をすることになったり、八木と体の関係がないことで悶々としたりするところも魅力です。
また、物語が進んでいくとなぜクララ学園に恋愛禁止の校則が生まれたのか明らかになっていきます。それと同時に、この学園で恋愛禁止に携わる先生一人一人がこじらせ系恋愛をしていることが明らかになります。
もっともらしいことを言いますが、実は皆恋愛下手だったのですね。一人一人違ったパターンのこじらせ系恋愛と、それに立ち向かうミサトの努力が面白いところです。
こんな人におすすめ
普通の少女マンガには飽きてしまった、一味違ったマンガを読みたい!という方には『学園恋愛者!』はとてもお勧めです。
また、少女マンガのギャグが好きで、もっと読みたい!という方にもお勧めです。是非読んでみて下さい!