中学生の頃って、大人の女性に憧れませんか?身近に素敵な女性がいたら、気になりませんか?
そんな女性が実のお兄さんのお嫁さんだったら…諦めるしかないですよね。
でも、二人は離婚して、義姉さんはいなくなってしまい、数年後に偶然再会してしまったら…
禁断の恋にハラハラしながら、でも、ちょっとエッチな展開にドキドキしたいあなたにお勧めの
「ふたりの気持ち」をご紹介します。
ふたりの気持ちについて
作者:高見まこ
巻数:全8巻
あらすじ
主人公の寛が中学生の時に兄の篤志は冬美さんと結婚しました。篤志は自由奔放な弟とは違い、優等生で所謂三高男でしたが、母親に逆らえない性格で、冬美さんと結婚後も同居する母親の意見を優先し、最終的には半年で離婚してしまいました。
それから数年後、高校3年生に成長した寛が通っている予備校の事務員として働く冬美さんと再会します。
最初は懐かしさからお茶を飲んだり、テニスをしたりする清いお付き合いでしたが、予備校の合宿をきっかけに一気にふたりの距離が縮まり、ついに二人は冬美さんの部屋で結ばれます。
その後も寛は冬美さんとの逢瀬を重ね、受験に失敗してしまい浪人することが決まりますが、母が受験に失敗したのは冬美さんのせいだと言い、冬美さんと会うことを禁じます。
それに反抗した寛は友達の祖父が暮らしていた古屋を格安で借り、そこで冬美さんと同棲を始めます。一浪中の夏に冬美さんの妊娠が発覚し、一度は中絶を決めますが、最終的には産むことを決意し、出産と受験が重なります。寛は大学生になり、子供も無事に生まれた後、兄の篤志が再婚することになり、結婚式に二人は呼ばれます。
生まれた子供を連れて列席すると親戚から心無い言葉をかけられますが、ふたりの関係に一番反対し、敵視していた母親が冬美さんに暖かい言葉をかけることですべてのわだかまりは溶け、本当の意味で新しい出発をすることができるのでした。
内容と絵にドキドキ
最初の2冊くらいは高校生とお姉さんの恋愛ごっこというか、純愛が延々と続き、大人には物足りない位ですが、ちょっと唇が触れたり、恋愛初心者なら誰でも経験する気持ちの機微がとてもきれいに描かれていて好きです。
そんなふたりですが、成熟した大人の女性と高校生というカップルなので、火がついたら止められません。一気に最高潮に昇りつめて熱烈なラブシーンを繰り広げます。
今までの純愛はどこにいってしまったの?という位のラブシーンの連続に読者のドキドキも最高潮ですが、これはまだ物語の半分です。
恋に邪魔はつきもの?
ふたりの恋愛を邪魔する兄の篤志。篤志はまだ冬美さんに気持ちが残っているので探偵を雇ったり、自分で冬美さんと話をつけに行って車で危険な運転をしたりと、頭のいい人とは思えない感情的な行動に出ます。
親の言いなりになって離婚してしまったけれど後悔していて、弟に好きな人を取られるという屈辱に耐えられない篤志の気持ちがそういった行動になるのですが、恋と学歴は関係ないなと思い、挫折知らずの人の失恋って可哀そうだなと、なんとなく篤志には同情してしまいます。
そんな篤志も再婚相手とは冬美さんとの失敗を繰り返さないように両親との同居はしないことに決めるなど、全ての人がいろいろな障害を乗り越えて最終的には幸せになるという点がこの話の一番いいところだと思います。
笑ったり泣いたりしたい人にお勧め
主軸になる話はちょっとシリアスでセクシーなシーンも多めですが、脇キャラが面白い人が多くて、笑えるポイント満載ですから、笑いながら、泣きながら、ドキドキできるお話です。
内容的な厚みを求める人も、娯楽性を求める人も、ちょっとセクシーさを求める人も楽しめます。