世の女性を虜にした歴史ロマン「ベルサイユのばら」をレビューします。
「ベルばら」は、1972年~1973年まで、週刊マーガレットで連載されていた少女漫画です。作者の池田理代子氏が、「絶対にヒットさせる!」という意気込みで始めた作品で、見事に成功した思入れのある漫画です。
フランス革命における史実を元にしたフィクションで、主な4人の登場人物が読み手を魅了していきます。この漫画を読んだ若い女性の多くは、フランスに憧れ、留学までしたというエピソードがあります。
ベルサイユのバラについて
作者:池田理代子
巻数:全10巻(初版)
あらすじ
フランスがまだルイ15世の時代、オーストリアの王女マリー・アントワネットは、15歳でフランスの王子と政略結婚させられました。
異国で一人淋しく暮らしているアントワネットを支えたのは、女性に生まれながらも男装をして生きるオスカルでした。オスカルは、幼なじみのアンドレと共に近衛兵として、国を守っていました。
そしてアントワネットの夫、ルイ16世が王の座につくと、何時しか二人は、権力と財力を思いの間々にするようになっていきました。
その上、アントワネットがスウェーデンの貴公子フェルゼンと恋に落ち、益々国民を顧みなくなっていったのです。結果、国民の怒りがフランス革命を引き起こします。
悲劇が始まり、ルイ16世とアントワネットは処刑され、愛し合っていたオスカルとアンドレも命を落とします。史実ではフェルゼンも、非業の死を遂げたということです。
見どころ
何と言っても、オスカルとアンドレの恋模様です。
小さい頃から兄弟のように育った二人ですが、全力で自分を守ってくれるアンドレに、何時しか恋心を持ち、なくてはならない存在だと気付くオスカルの女心が痛い程伝わってきます。
勿論、アントワネットとフェルゼンの恋もせつないですが、もうオスカルとアンドレの関係性が、女性にはたまらなく愛おしく、自分自身も引き込まれていくほどなのです。
読んでから40年以上も経っているのに、「ベルばら」と聞くだけで、未だに胸がトキメキます。絶対読んでほしい作品です。
特に読んで欲しい人
若いのに、最近トキメキが無くなった人には特におすすめです。
思いっきりオスカルとアンドレの世界に浸って下さい。そして歴史を知るというメリットもありますから、フランスの歴史に詳しくなるのは確かです。何故、その当時フランスの地を若い女性が訪れたのかを実感して下さい。
二人は亡くなってしまいますが、思いが通じ合うシーンがあります。探してみて下さいね。