今回は「琉球のユウナ4巻」のレビューをしたいと思います。3巻のレビューはこちらでしていますので、内容を思い出したい方はこちらでチェックしてくださいね。
尚真王はユウナの事となると顔つきが変わるほど、ユウナの存在は特別なものになっていきます。でもユウナはそこまで想われているなんて気づいていません。そして、それを利用して尚真王を陥れようとする者もあらわれます。
簡単なあらすじ
王府の御嶽(うたき。沖縄の神様を祀る神聖な場所)からご神気を感じられないと気づいたユウナは、行方不明になっている力を持った勾玉の捜索を兼ねて、調査をさせてほしいと尚真王に進言します。しかし、危険すぎると反対されてしまいます。
感想
今回は尚真王がユウナに振りまわされるのがおもしろかったです。ユウナが尚真王の為に危険なことをしようとする度に2人はけんかをしてしまいます。尚真王は心配して止めてるのに、ユウナは自分のことを信用してもらえないから反対されるんだ、とムキになっています。
顔を真っ赤にしてふてくされるユウナはかわいいと思いました。でも尚真王はユウナに危険な目にあってほしくないので、何もしないでもらいたいのです。尚真王がどんな気持ちでいるのか、ユウナが気づいてくれなくて尚真王が少し不憫に思いました。
最終的には条件付きなら、とユウナの好きにさせます。あんな目で自分のことを見られたくない、つまり嫌われたくないから尚真王の方が折れたということです。惚れたほうが負けとはこういうことをいうのだろうなと思いました。
ユウナは調査のため遠い別の御嶽を目指します。その途中、ティダと同じ血縁の祝女(のろ。沖縄の女性神官)、真鶴と出会います。真鶴の内向的な性格がユウナと似ていると思いました。ただ、雰囲気はユウナと違って大人しく、どことなく寂しそうな感じがします。
真鶴にはユウナと尚真王の関係と似たような男の人がいましたが、行方不明になってしまいました。真鶴は今まで一度も外の世界に出たことがなく、その男の人の影響で外の世界に強い憧れがあります。ユウナは尚真王と出会ってそばにいることができますが、真鶴は狭い世界に取り残されたままで、なんだか切なくなりました。
また、ユウナは化け物に襲われているところをティダに助けられてしまいます。思わぬ再会で、なんでいるんだよー?!というユウナの顔がスゴかったです。素のユウナがたくさん出ていて、ティダの表情が緩んでいくところは、ほのぼのしていていいなあと思いました。
しかし、ティダはふと我に返り、何でもかんでも尚真王の為って、あいつを苦しめる為ならお前を痛めつける事だってできるんだぞ!?と脅してきます。ティダは尚真王の権力、神の力、向けられる愛情も、本当なら自分がその立場にいたのに、と恨みや悔しい気持ちが混ざったような感情が伝わってきて、ティダはとても怖い顔で脅していますが、かわいそうだなと思いまいした。
さいごに
ティダはユウナにどんな事をしてしまうのか、とても心配になりました。それにその様子を真鶴に見られていたので、どうなってしまうのかハラハラしました。
真鶴の仲間に捕まってしまうのか、ティダに酷いことをされてしまうのか、悪いことしか思いつきません!早く続きを読みたいです!
「琉球のユウナ5巻」のレビューをしました。ぜひみてくださいね!