今回は「琉球のユウナ3巻」のレビューをしたいと思います。2巻の内容を思い出したい方はこちらでレビューをしていますので、ぜひみてくださいね。
尚真王は怪我を負いながらもユウナを助けだすことができました。再び王宮に戻ることができたユウナは、尚真王のことを意識しすぎてしまいます。そんな時、尚真王の許嫁という人が現れます!許嫁とはどういうことなのでしょうか。
簡単なあらすじ
尚真王は政権が有利になるように、先王の娘、居仁(いに)を王妃にしようとしました。それが気に食わない居仁は武者修行の旅に出ては定期的に襲いかかってくるようになり、ユウナはそこに居合わせてしまいます。
何も知らないユウナは、居仁が尚真王に刀で斬りつけようとした時、割って入って二人を止めようとします。そこでユウナは居仁が尚真王の許嫁だということを知ってしまいます。
感想
一番ドキドキしたのは尚真王が怪我を負いながらユウナを必死に助けにいくところでした。ユウナは尚真王と出会うまで、独りで心細く、人から向けられる悪意に怯えていましたが、尚真王と出会って見える世界が変わりました。初めて自分のことを受け入れてくれた人ともう会えないかもしれない。ユウナのなかで尚真王の存在は、特別なものになっているのがよくわかる場面だと感じました。
こんなところにいる場合じゃない、とユウナが物凄い勢いで抵抗していた時、尚真王が助けに現れました。二人は抱き合って、ユウナは泣きじゃくっていたので、本当に再会できてよかった!と思いました。再び王宮に戻ることができたユウナは、尚真王の事を意識しすぎているのが可愛いなと思いました。
しかし、許嫁の居仁(いに)が登場してきたので、とても驚きました。あの尚真王がまさか二股しているなんて!でも、読み進めていくと二股なのか微妙にわかりずらかったです。ここで尚真王が婚約解消するだろうと思いましたが、そう簡単にはいかないようで少しがっかりしてしまいました。
ユウナは尚真王と居仁の関係を頭では理解していますが、嫉妬してしまいます。尚真王を助けたい、力になりたくてそばにいるけど、これ以上踏み込めないものがあるとユウナは分かっています。だから覚悟して、強くなろうとしていますが、尚真王の口から居仁の名前が出るたびにユウナはつらそうにみえます。尚真王とユウナが少しずつギクシャクしていき、ユウナは嫌な言い方しかできなくなって、距離が離れてしまいます。ユウナはこんな気持ちになるのはいけないことだ、と落ち込む姿はとても切ない感じがしました。
また、この巻ではユウナはティダの過去を知ることになります。ユウナは昔の自分と重なって見える部分があって放っておけなくなります。ティダはこの過去を独りで抱えていましたが、ユウナがそばにいたことによって、表情が穏やかになったようにみえました。もしかしたらユウナとティダの関係が変わってしまうかも!?とワクワクしてしまいました。
さいごに
私は最後のユウナの選択が、この物語に大きな影響を与えると思いました。ティダを助けていなければ尚真王の敵は一人減っていたでしょう。それにティダが術で過去に囚われている時ユウナが、あなたを置いていったりしないと言いました。その時のティダの表情はとても安心していました。もしかしたらティダはユウナのことを好きになってしまうかもしれません。
そして次巻からいよいよ新章に突入します!ますます目が離せませんね!
「琉球のユウナ4巻」のレビューをしました!こちらもぜひ見てくださいね。