野球を題材にした漫画、と聞くと皆さんは何を思い浮かべますか?普通は少年漫画ばかりが思い浮かびますよね。
しかし、これはれっきとした少女漫画なのです。ギャグあり青春あり恋愛あり、そんな紀元2600年のプレイボールを今日はご紹介します。
紀元2600年のプレイボールについて
作者:大和和紀
巻数:全3巻
あらすじ
時は昭和14年から始まります。東京は柳橋で育った中学4年生の主人公青葉竹千代は突然旧藩主青葉家のあとを継ぐことになりました。
初めは拒否した竹千代でしたが最愛の母に叱咤され渋々青葉市へ出発、しかしこれがまさかの超ド田舎で、しかも時代錯誤な奇人変人共の巣窟ではありませんか!
それでも帰ることは許されない竹千代はひょんなことから出会ったアメリカ人のおハナはんをコーチに迎え甲子園目指して野球チームを結成し青葉市を盛り上げんと奮闘します。
まさかまさかの世界観
昭和ともなれば誰でも野球のルールを簡単にでも知っているはずです。職業野球もありました。
けれどこの物語に出てくるキャラクターで野球を知っているのは主人公の竹千代唯一人なのです。
それもそのはず、青葉市は物語が開始される2年前にようやく電気ガス水道が完備されたばかりのとんでも田舎、テレビだってろくになく新聞の名称は瓦版、当然竹千代が資料にと図書室で見つけた野球に関する解説本は説明が無茶苦茶です。
チームメイトも忍びの家系であったり武士であったりとてんでバラバラもいいところです。
それでもコーチを迎えたことでチームはメキメキ上達し、むしろ他と違った様々な運動能力や意外な動きが対戦チームを困惑させ、また青葉家当主でありピッチャーの竹千代を中心とした異常なまでの結束が士気を上げどんどんと勝ち進んでいきます。
また近所にある以前は険悪な関係であった女学校の生徒たちも頑張るチームを見るうち心を動かされ専属の応援団を結成、青葉市一丸となってついに甲子園へのきっぷを手に入れるにまで成長します。
こんな人におすすめ!
野球の知識は一切不要です。バットでボールを売って塁を周りホームベースに返ってくる、それくらいの知識でこの漫画は読むことが出来ます。
むしろ少女漫画だからこそ読みやすくしてあるところがこの漫画最大のポイントです。
キャラクターもイケメンからギャグ要員まで多種多様でどのページを見てもインパクトが有り全く飽きが来ません。もちろん恋愛模様だってばっちりです。
そして男性にもこの漫画はおすすめです。
特に少年漫画のギャグに飽きた方は今すぐ読んでほしいです。キャラクタ-が登場するたびに笑ってしまうこと間違いなしです。
さいごに
ここ数年で大盛り上がりの大和和紀先生の新しい野球漫画は本当に新しいです。
私も初めは半信半疑で読み始めましたがこれが読む手が止まらない止まらない、恐ろしいまでの中毒性をこの紀元2600年のプレイボールは持っています。
絵が古いからって読まないのはもったいない以外の何物でもありません。
もう一度いいますが野球の知識は一切不要、漫画を愛する心だけを持っていざページを捲ってみてください。素敵な物語があなたを楽しい世界へ導いてくれることをお約束します。